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296我楽多製作工房週誌

会津にぞっこん-②

このところの寅さん行脚で痛感させられるのは、日本からここまでドンドン田舎が消えていくかということ。
昔は少なくとも都会のネズミと田舎のネズミは明らかに区別がついた。
しかしもはや流通革命は日本全国津々浦々までいきわたったと言っていいくらいに。車を1時間も走らせれば、どこでも同じ看板の大手スーパー、ホームセンター、コンビニを探し出せる。
確かに暮らしぶりはは便利になり、清潔になり。田舎のネズミもほとんど都会のネズミ風に洗練されたものの、人間臭さが消えてしまって、面白みが失せたことは間違いない。
 ただこのところお世話になっている南会津の昭和村あたりの山間部は、冬は2メーターからの雪にスッポリ埋もれる豪雪地帯とあって
昔に比べたら生活に不便は少なくなっているものの、過疎化が進んではいるが、まだまだ昔風の生活のにおいがのこされている。
 今回驚いたのはカメムシの多さ。虫も冬を越すために暖かいところを求め農家の部屋の中に考えられないほどの数が侵入してくる。これだけ虫がいるということは環境が人工的でない有機的なものということだろう。清潔な人工的環境の中にだけいては、人間も知恵を働かさなくなる。多少の不便さ、不潔さは、人間に生きるための工夫、緊張感をもたらすのかも。
 こうした有機的自然環境のなかで育てられたその土地にあった作物はとにかく安心だしうまい。
写真のカボチャこの地方だけにしかないものだというが 、下手な味付けなどしなくともレンジでチンしただけで恐ろしく甘くスウィーツの様で、茨城のブランド品江戸崎かぼちゃ顔まけのマイウー。調理しても煮崩れないでホクホク。他にも花豆とか、エゴマとか他所であまり作られないものが栽培されている。
ただ何しろ若者はみな都会に出て行くから、こうした土地での生き方は継承されなくなってしまうだろうが、爺さちゃん婆ちゃんはまだこの土地での生き方を守って暮らしてはいる。
このところは、そんな会津の奥の暮らしぶりにぞっこんまいっているが、とても2mの雪の中に埋もれての暮らし出来そうにない。
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                                           壁一面のカメムシ

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by igaigapon | 2011-10-24 05:47